あしたかさんの映画レビュー・感想・評価

あしたか

あしたか

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

気色の悪い不条理コメディ、意地の悪い家族ドラマ、馬鹿げたミステリ、不気味なホラーといった要素を持つトリップムービー。
精神が不安定になりかねない描写と演出の数々に圧倒される(特に序盤は妙にリアリティが
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バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.7

マブリーことマ・ドンソクが暴れ回る終末世界サバイバルアクション。
マ・ドンソクが強いのはマ・ドンソクだから、を地で行くツッコミ無用アクション。80~90年代くらいのハリウッド痛快アクションの韓国版とい
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コマンドー(1985年製作の映画)

4.0

過去鑑賞。
今見ても楽しい痛快アクション映画。
文化遺産的な面白さがある。

ドーン・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット(2004年製作の映画)

4.3

過去鑑賞。
今発売されているDVD/BDはディレクターズカット版のみ。それらを購入した人が見られるのはDC版だけで、通常版は収録されていない。
そのため通常版を見たかったらレンタルショップでレンタルす
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.4

アメリカ人写真家が水俣病に苦しむ人々を撮影した実話ベースの映画。俳優陣が豪華。
クライマックスは盛り上がるが、それまでのドラマが尺稼ぎに思えるような薄味。この俳優陣でなかったら見てられなかったと思う。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

無垢な女性の"冒険"を通して抑圧された女性像を寓話的に描く。悪趣味なSFの形をしたブラックコメディ。

頭は子供なのに体は大人な主人公が"熱烈ジャンプ"に大ハマりするのは笑い所?日本のエロ漫画みたいだ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.8

よくある映画なら家族の危機には一丸となって立ち向かうものだが、本作は全くそういうことをせず、それぞれを利己的に描く。一番幼い息子ですら強かな行動を取る。
大変露悪的で悪趣味で、それが面白いポイントでも
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.2

一筋縄ではいかない面白さ。強かな女たちの愛憎劇。

単純に見るなら女王陛下の寵愛を得るための蹴落とし合いで、コメディ的な楽しさがある。
高い視座で見ると"権力"の不条理さ、人間関係に左右される政治のい
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

(原作はアニメで途中まで見ている程度)
1作目に限って比べれば、過去に漫画実写化で成功したアクション映画(るろ剣、キングダム)を上回る面白さ。今回が売れれば超大型シリーズに発展するポテンシャルを感じる
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フライト(2012年製作の映画)

4.2

ウィトカー機長が操縦する飛行機が急降下、草原への緊急着陸を成功させた。奇跡的な操縦をウィトカーは賞賛されるが、彼の血液からアルコールが検出され…。
英雄か、ただのアルコール依存症か。

序盤の緊急着陸
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.5

うまく説明できないが切なさを感じる。結構好き

Old Joy = 使い古した喜び

エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

4.0

"階段ブリッジ降り"のシーンが見たくてオリジナル版の直後にこちらを見直した。
その他にも(特にエンディング周辺で)元とは変わっている部分があるが、どちらが好きかは好みによるだろう。

エクソシスト(1973年製作の映画)

4.0

今更ながら初鑑賞。
お、おもしれェ!!!

『死霊館』や『ヴァチクソ』など近年の悪魔祓いホラーの元祖をここに感じた。「見た事あるな」と感じるシーンやプロットの全ての元ネタがここにある。凄い。

昔の映
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バービー(2023年製作の映画)

4.2

当初のバービーランドを、現実とはジェンダーのパワーバランスが真逆の世界として描くことで、風刺がめちゃくちゃ効いてる。
男性社会、理想化された女性像、性別により決められた道筋を一度完全に破壊し、可能性が
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.0

食べ物以外のものを食べてしまう"異食症"の女性の心理に迫るドラマ。
見てると喉や胃が痛くなるが、一番痛いのは心。理想の暮らしを手に入れた筈なのに恐ろしく自己肯定感が低い女性は、その空っぽの器を満たすよ
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

冷戦下の1960年代、ベネディクト・カンバーバッチ扮するただの英国人セールスマンが、CIAとMI6の依頼でスパイの任を受ける。彼は何度もモスクワに飛び、ソ連高官の男と会い情報を交換することとなる。
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.1

とても良い。
1980年代アメリカ、農業で成功することを夢みる韓国系移民の家族が、様々な苦難に直面しつつも力強く生き抜いていくさまを描く。

移民がアメリカで暮らすことの大変さを見応えあるドラマにして
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ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

4.0

前作は人間とウサギたちとの戦いだったが、今作はトイ・ストーリー2みたいなアドベンチャーが展開される。登場する動物も前作より増えてお祭り感がある。
相変わらずアグレッシブだけど可愛いウサギ(やその他の動
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ELI/イーライ(2019年製作の映画)

4.3

重度の自己免疫疾患で外気に触れることすら出来ない少年イーライはとある施設で治療を受けることになるが…。

これは…ネタバレ厳禁のトンデモ映画!

前半はまあまあ普通に怖いホラー映画。廊下の追いかけっこ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.2

世界中で社会現象となった"性犯罪告発運動"=MeToo 運動のきっかけたる記事をニューヨーク・タイムズが書くまでの死闘を事実に基づいて描く。

ジャーナリストたちは秘密保持契約やワインスタインの妨害工
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.6

肉屋を経営する夫婦が人肉をイラン豚と偽り売ることでぼろ儲けするブラックコメディ。
ヘイトクライムの落語みたいな映画。全体的に口に出して真似たら絶対ダメなブラックジョーク満載。
R18なだけあって表現は
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X エックス(2022年製作の映画)

3.8

一人二役のミア・ゴスが凄いし、ジェナ・オルテガが可愛い。
現実では人があまり向き合いたくない問題をホラーの題材にしたことで独特の空気感がある。この恐怖は他のホラー映画と比べると異質。

夢を抱くのは素
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空白(2021年製作の映画)

4.2

スーパーで万引きをし逃走した女子中学生が車に轢かれ死亡する。女子中学生の父親は怒りのあまり暴走し、事故に関わった人々を追い詰める。

スーパーの店長と店員、女子中学生を轢いたドライバーの家族等の周囲を
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エイリアン2 完全版(1986年製作の映画)

4.5

セントリーガンのシーンがむちゃくちゃ怖いので完全版の方が好み。
昔見た時にこっちの方で記憶していたため、後年に通常版を見た時にセントリーガンのシーンが無くて驚いた。エイリアン2で屈指の怖いシーンは個人
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バーバリアン(2022年製作の映画)

4.0

民泊に泊まった女性が恐ろしい目に会うホラー。予測不可能と謳われているだけあり、まじで話の展開が全く読めない。この感じは世にも奇妙な物語に似ている。

ダブルブッキングの男に何かあるのか、この家に何かあ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.2

黒人とユダヤ人の刑事がKKK(白人至上主義団体)への潜入捜査に二人一役で挑む。
痛快クライムエンターテインメントの名に偽りのないオチ。潜入捜査ものとしての面白さを備えるのは勿論、今尚続く人種差別を痛烈
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ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

3.0

あらすじから「ホラー映画あるある=フラグ」を折っていくことを楽しむ映画だと思ったが、そのような要素はほぼ無く味気ないスラッシャー映画だった。残念。
この設定ならではのエピソードが「服を脱いで殺人鬼を呼
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.7

あらすじ・予告編等を絶対に事前に見てはいけないアハ体験映画。
本編鑑賞後に予告編を見たが、予告編を見るだけで一番大事なトリックが分かるように出来ていたので、なんでこんなネタバレ全開の予告編を作ったのか
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英雄の証明(2021年製作の映画)

4.0

どんよりした気持ちになる映画。立場が変われば見え方も変わる、を分かりやすく描いた佳作。
主人公は善人ではあるが完璧な人間ではない、というのがわかるように作られている。これにより観客も誰の立場で物を見れ
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ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~(2020年製作の映画)

4.1

前作で死んだ悪魔崇拝殺人集団がなんか全員復活!今度は夜のキャンプ場でバトルロイヤル。
相変わらずグロく、馬鹿馬鹿しく、ユニークで、愛おしく、面白い。前作と合わせて少年が大人になるまで成長譚としてよく出
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