わへー

わたしの幸せな結婚のわへーのレビュー・感想・評価

わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)
2.0
※スコアの基準
5 ……人生観が変わる
4 ……見ないと人生損する
3.5……映画館で観るべき
3……映画館で観ても損はしない面白さ
2.5……面白いけど、DVDでも良い
2……映画館で観る価値ないが、DVDなら許せる
1.5 ……DVDで観るのも微妙

原作ファンは観ない方が良い作品でした。
レビューは一般的な映画として評価してますが、それでも2かな、と。
完全に、目黒蓮のファンムービーになってしまっている。
目黒蓮のファンなら評価4でしょう。
あと、目黒蓮の演技は素晴らしかった。
ヒロインの演技はヘタでしたが……

まず、日本版シンデレラともいえる本作の最大の魅力である、不幸な境遇からヒロインが幸せいっぱいになるという逆転劇のカタルシスが弱くて、魅力の80%は無くなっている。
コレは、主役2人のミスキャストもあるが、最大に悪いのは脚本。
目黒蓮のファンムービーにするために、原作のヒロインが虐げられてきた描写やヒロインの心理描写を省きまくっている。
まぁ、最初の方のシーンで、幼なじみでヒロインに淡い恋心を抱いていたコウジとの過去のエピソードや関係性の紹介が全くなくスルーされた時点で、悪い予感はしてましたが……。
他にも同じように、物語の骨格であるヒロインの人格形成に関わった過去や現在のエピソードを省いた為に、ヒロインはただただ虐められてはトラウマ発動している、路傍の人になってしまっていた。
その人のバックボーンを知らなきゃ、そのシーンをどんな思いで耐えているのか思いを馳せる事もできず、そこで溜まりに溜まっていくはずの鬱屈がゼロであるため、一気にそれが解消されて幸せになった時の気持ちよさ(カタルシス)が全くない。
映画の尺が短いとか、目黒蓮のファンムービーだからとか、色々理由はあるんでしょうが、その解決策として、ヒロイン自身に自分の気持ちをモノローグでしゃべらせ過ぎてるのは、映画の演出として最悪でした。
余計に、無口で耐え忍ぶ奥ゆかしいヒロイン像から遠ざかってしまった……。
いやまぁ、口には出してないから心の中の声なんだろうけど、しゃべらせ過ぎだろ、と。
見終わった後も、喋りまくってたな今田美桜……という感想しか出てこない……

厳しい事ばかり書きましたが、今時珍しい伝奇物として観るのはありかな、と。
衣装や建物などの小物は良くできてたし、建物の雰囲気とか世界観は良かった。
また、目黒蓮のファンは存分に楽しんで下さいという感じの作品。
わへー

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