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呪い返し師―塩子誕生のNNTenshiのレビュー・感想・評価

呪い返し師―塩子誕生(2022年製作の映画)
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心の中で、「死ね」と人を呪っても、現代では、犯罪者として取り締まられることはない。
しかし、平安時代には、人を呪ったり、呪詛(じゅそ)したら、犯罪者として扱われた。
陰陽師が霊能力、法力で呪いを発する悪人、犯罪者に対処していたのである。
呪いは生霊となって、呪いの対象を攻撃する。
この映画では、生霊が呪う対象の首を締め上げるシーンが出てくる。
そんなことあるはずがない、と。
あくまでも、演出だろう!と流したい人が大半だろう。
しかし、嫉妬心に基づく呪いの思いは、
地獄に通じる思い。その呪いの心で生き、死ねば、地獄に堕ちる。
人を呪わば穴二つ。
その穴は、呪う相手を不幸にする穴だが、もう一つの穴は、自分が来世堕ちる地獄である。
仏教的教えがわかりやすいオムニバス形式で描かれている。
善悪とは、天国的思いか、地獄的な思いかの判定である。
釈尊の教えの本質、執着を断て、反省なくば悟りなし、の、意味がわかる映画。
霊的世界が実在界、この世は仮の世也。
仏教的真理を馬鹿にするなかれ。
時間を割いても観ることを勧めたい。
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