mao

我々の父親のmaoのレビュー・感想・評価

我々の父親(2022年製作の映画)
-
不妊治療の第一人者クライン医師が犯した実話系胸糞作品。というか悪夢。このニュースを知った時も狂ってると思ったが、事件の裏側にカルトな優生思想が見えて尚恐ろしかった。

過去に幼い子どもを轢き殺してしまい、絶望から宗教に救いを求める。そこからエスカレートして「クイバーフル」というカルトに傾倒。大家族は神からの祝福、という思想でこの事件に至った可能性が高いという。エレミヤ書一章第五節「私はあなたが胎内に宿る前から、あなたを知っていた。」という一文がここまで狂気に感じるとは。

かつてナチスがアーリア人だけを繁栄させようとして、ユダヤ人をホロコーストによる迫害に近い感覚だと、クライン医師の50人を超える子のうちの一人が言う。揃いに揃ってブロンドの髪の毛にブルーの瞳の人種が集まっているシーンは、背景を知るとなんともおぞましい。
mao

mao