同じ監督の作品とは思えない
山の上にゴミ処理場がある、村の物語。
余命10年、ヤクザと家族、新聞記者、連ドラのアバランチ、の藤井道人監督の作品。
監督と黒木華さんの名前だけで観ようと決めていたのだけど、相当面白い作品でした。
終始ダークな雰囲気が漂っていて、今にも全てが壊れてしまいそうで、ずっとドキドキ。
少しずつ綻び始め、修復できそうにもなるのだけれど、やっぱり元には戻らない。
ゴミ処理場建設案が持ち上がった時から既に壊れ始めていた。
そして、唯一と言える最後の希望も村を出ていく。
救いようのない物語で、個人的には好物な作品でした。スカッと爽やかな後味は一ミリもないけれど、満足感は十二分に。
古田新太、杉本哲太は演者ではなく実在の人物かと思える程の迫力と存在感。
黒木華さんの、音声のない映像だけのとあるシーンは圧巻。
東京にも何もなかったよ
救いようのないこの物語を象徴するような台詞でした