赤髭

ヴィレッジの赤髭のレビュー・感想・評価

ヴィレッジ(2023年製作の映画)
3.8
夜霧で有名な霞門村 
風光明媚なこの村に似合わないゴミ最終処分場
壮絶な過去を背負いひっそりと処分場で働く片山
同じく東京で心に傷を負って村に帰ってきた美咲
二人の関係性が化学反応を起こして大きなうねりが村を襲うお話
光と闇 陰と陽 表と裏
このようなテーマを抜群の映像美で描かせたら唯一無二の藤井監督の作品🥹
新聞記者で政治 ヤクザと家族では裏社会
今回は閉鎖的な村での表と裏、光と闇がしっかり表現されている 現代社会の抱える問題を村という小さなコミュニティを使いわかりやすく問題提起するプロットは抜群 
間違った民主主義 若者の貧困ループなどを村という閉鎖的な社会とリンクさせた演出はしっかり考えさせられる作品でした。
闇を抱えた二人の若者を横浜流星さんと黒木華さんが抜群の演技力で劇中に引き摺り込んでくれます。 脇を固める 古田新太さん 中村獅童さん
杉本哲太さんなどが作品をさらに引き締めます
圧巻は一ノ瀬ワタルさん かなり嫌な奴の役 あってましたね🤭 
途中二人が揉み合うシーンがあるのですが
元格闘家でサンクチュアリで身体が出来上がっている一ノ瀬さんと元極真空手世界チャンピオンでつい先日ボクシングプロテスト合格の横浜さんが対峙した時はガチでやったらどっちが強いなんて考えてたら一ノ瀬さんは張り手がバーン💥
まあ緊張感溢れてましたね☺️
冒頭から能の演目  邯鄲
片山は 邯鄲の枕 人生はひと夜の夢
美咲は 羽衣  若者の助けを求める天女
能の魅力がびっしり詰まった素晴らしい作品でした。
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