手の奏のレビュー・感想・評価

松居大悟さんは言葉にならない感情を映像化するのがとてもうまく、ゆえに作品が独特な空気感を纏っているので上映後雑音を聞き流しながら無言で外を歩いたり電車に乗るだけでなんかしばらく心地が良かったりする。「手」もそんな作品です。温度感が伝わる。下品とかじゃなく。
ロマンポルノの入り口としてもかなりいいと思う。日常の延長線上に性描写がある感じだから変にいやらしくないし、ニュアンスのある感じ。
舞台挨拶へ行きましたが福永さんが涙を流しながら感謝の言葉を述べていて胸を打たれた。温かいなあ。