ワンコ

百合の雨音のワンコのレビュー・感想・評価

百合の雨音(2022年製作の映画)
3.4
【覗き見る】

前に、ロバート・キャンベルさんが、女性の同性愛を理解できないというようなことをSNSでおっしゃっていたような気がする。

それは、同性愛者として自分も寄せ付けないという意味ではなくて、人が人を好きになるということは、軽々に、ハイ、分かりましたなどといえるようなことではなくて、基本的には、そうしたことが当たり前のように”ある”のだということを知ること、或いは、理解することが重要なのだと言っているような気がした。

この作品は、どちらかと云うと、覗き見る感じが強い。
それは、僕がシスジェンダー男性だからということはもちろん、人が恋に落ちる、とても個人的なところを垣間見るからだ。

(以下ネタバレ)

そういう意味で、レズセックスの場面はエロチックなんだと思うが、冒頭の会議室の衝立ての向こうの編集長のセックスは、バックでTバックをずらしてとか、安易な場面を盛り込んでいるなと苦笑してしまった。

それに、ちょっとストーリー的には安易な感が否めないところもあるように思う。

日活ロマンポルノ50年を記念したロマンポルノ・ナウの作品としては「手」が、総合的には好きな作品だった。
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