【覗き見る】
前に、ロバート・キャンベルさんが、女性の同性愛を理解できないというようなことをSNSでおっしゃっていたような気がする。
それは、同性愛者として自分も寄せ付けないという意味ではなくて、人が人を好きになるということは、軽々に、ハイ、分かりましたなどといえるようなことではなくて、基本的には、そうしたことが当たり前のように”ある”のだということを知ること、或いは、理解することが重要なのだと言っているような気がした。
この作品は、どちらかと云うと、覗き見る感じが強い。
それは、僕がシスジェンダー男性だからということはもちろん、人が恋に落ちる、とても個人的なところを垣間見るからだ。
(以下ネタバレ)
そういう意味で、レズセックスの場面はエロチックなんだと思うが、冒頭の会議室の衝立ての向こうの編集長のセックスは、バックでTバックをずらしてとか、安易な場面を盛り込んでいるなと苦笑してしまった。
それに、ちょっとストーリー的には安易な感が否めないところもあるように思う。
日活ロマンポルノ50年を記念したロマンポルノ・ナウの作品としては「手」が、総合的には好きな作品だった。