今泉監督の新作、しかも若葉くんに中村ゆりさんと大好きな俳優さんも出るしこれは見ないと！と映画館へ。
全体的にスローで、それこそカフェの窓辺で流れる時間のよう。派手さがないので苦手な人もいるかもしれないけど、今泉作品が好きな私はもちろん好き。(街の上でのほうが好みだけど)
妻に浮気されて、自分に怒りや嫉妬の感情が湧かないことにショックを受ける主人公。
そして主人公を取り巻く人々。
夫を好きなのに浮気する妻
タレントと浮気するスポーツ選手の後輩と妻
若手小説家の女子高生とその彼氏と叔父
タクシーの運転手
それぞれにいろんな考え方と感情があって
どれも自然で。大きな変化をもたらすわけではないけれど、主人公にほんの少し与える変化。
そうゆうことが窓辺で展開される。
重要でないことはそんなに明らかに描写されなくて、少し気になったけど、たぶん重要じゃないんだなぁと感じる。(後輩がなんのスポーツ選手なのかとか。)
会話のシーンがほとんどで、ときに映画の中に登場する小説を引用して描かれる映画は、それこそ小説を読むように進む。
人間らしさがにじむ作品だなと。
会話の内容が気になって、自分のことを少し考えたりしちゃったりして。もう1度ゆっくり噛み締めながら観たいかな。
