deco

窓辺にてのdecoのレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
4.8
素晴らしい映画だった。
素晴らしい雰囲気。最低限に抑えられたBGM、会話のテンポ、光の取り込み方。
穏やかなんだけれども、どこか切なさを感じさせる(あとたまに気まずい)空気が映画を通して存在していて、文学を生業にする人間達のこまっしゃくれた会話がすっと入ってくる。
この雰囲気に、主題に取り扱われている小説がナレーションが挟まれることで、文学作品を「観ている」ような気分にさせられる。

そしてなにより、ぐっと胸に来る主人公の葛藤
達観して、悩んでいるのに他人事のように悩んでいて、
真っ直ぐな人たちをどこか見下していて、でも本当は憧れている。
とても胸に迫る映画であった。
deco

deco