Ryo爺

THE WITCH/魔女 —増殖—のRyo爺のレビュー・感想・評価

THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)
1.7
『THE WITCH/魔女 -増殖-』は、2022年公開の韓国のSFアクション映画。2018年公開の映画『THE WITCH/魔女』の続編で、前作に引き続き監督と脚本をパク・フンジョンが務めた。同年の韓国映画で6番目に高い興行収入を上げている。


前作の『THE WITCH/魔女』は僕もとても好きな映画で、その続編ということで公開を知った時点で鑑賞を決めていました。前作の物語途中でのジャンルシフトやスタイリッシュなグロアクションは今作でも健在なのでしょうかどうでしょうか。
ではいってみましょう。


<冒頭のあらすじ>
秘密研究所アークが何者かに襲撃され、1人の少女(シン・シア)が生き残る。彼女は遺伝子操作で最凶のアサシンを養成する「魔女プロジェクト」の実験体だった。初めて研究所の外に出た彼女は、心優しい牧場主の女性ギョンヒ(パク・ウンビン)とその弟のもとに身を寄せ、人間らしい感情に目覚めていく。しかし魔女プロジェクトの創始者ペク総括(チョ・ミンス)は少女を危険視し、抹殺のため工作員を送り込む。さらにアークを壊滅させた超能力者集団や地元の犯罪組織も入り乱れ、激しい戦いが始まる。
※映画.comより引用、加筆



~~以下の内容には今作に対する酷評が含まれております。今作を好きな方、高く評価されている方は気分を害する可能性があることをご注意ください。~~



<アクションには五月蠅いRyo-爺さん>

いや~、眠い、、。ダルい、、。
こんなに「まだ終わらねぇのかよ、、」と時計を何度もチラ見する映画はホントに久しぶり。

今回は、何故にこんなにも今作が筆者の心に響かなかったのかを紐解いていきたいと思う。

まず何と言っても展開が遅い。とにかく話が進まない、、。
作品中で「このシーン必要か?」と疑問に感じたのは、1度や2度ではない。あの主人公を拾った姉弟とその叔父ヤクザとの因縁などは、本編の背骨となるストーリーとはまるで関係が無く、完全に映画をかさ増しするためだけのものでしかなかった。

しかもその叔父ヤクザ。
1度は主人公に派手に撃退され、這う這うの体で間抜けな姿を晒していったくせに、もう1度ほぼ同じ構図でイキって出てくるという意味不明さ。それをお姉ちゃんの方も全く同じ猟銃構えて迎え撃つというお笑いで言うところの‟天丼”を見せられ、心の中で「オイオイ、、」とツッコまざるを得なかった。

またアクションシーンがようやく観られるようになる終盤。(前半~中盤にかけてはもはや記憶に残るシーンすら無い)だが追手の能力者のキャラクター性の深堀りもたいしてされず、感情移入は出来ず、‟スタイリッシュ”な風に見せているアクションもストーリーの骨格に紐づいた必然性は欠片も無いので、単に‟こういう画が観たかったんでしょう”というだけの浅く、‟実”が皆無のシーンであり、カッコ良さも無ければ、心が動かされることも無かった。

更には追手の能力者たちの‟ヤバそうな奴ら”風を醸す為だけの薄っぺらい台詞のやり取りとか女隊長と部下の外国人のアメリカ映画の上澄みだけをすくったような会話は聴いているこちらを寒々しい気持ちにするほど、上滑りした代物でとても聴くに堪えなかった。

映画そのものが前作と次作のかさ増しした繋ぎとしてしか機能しておらず、登場人物の言動やキャラクター性も‟それっぽさ”を演出するためのだけもので、作品としての薄っぺらさは否めない。

正直鑑賞中「え、監督変わったか?」と疑念を抱いたほどである。


<総評>
完全に次作への‟繋ぎ”としての機能しか果たしていなかった今作。
アクションは物語の骨格に紐づいて、必然性を伴わなければ、人の心を動かすことは出来ないという好例を示した作品と化してしまっていた。


もう許しては置けない!😤
私何度も言いましたよね。

‟魅せる為だけのアクションは要らん!”
Ryo爺

Ryo爺