今まで信長を題材にした作品は色々あったけど、この作品の信長と濃姫は、今までにないような描き方で、新鮮であり、大変面白かった。徹底的に、『夫婦の愛』というものに焦点を当てており、それ以外の余計な要素を入れない、という監督の執念のようなものが感じられた。
普通、このような武将の作品は、戦ありきなのだが、ほとんど戦のシーンが描かれておらず、戦の前後のみを描くことで、戦の希望と絶望を表現しているのが非常に巧妙だと感じた。音楽もあえて西洋音楽を使うことで、信長が西洋の文化に魅了されていた史実に基づいているように感じて非常に良かった。
言わずもがな、木村拓哉と綾瀬はるかの息のあった演技には圧倒され引き込まれたし、終始涙が止まらなかった。
演技・衣装・セット・音楽...細部までこだわられた映画。
