ジュン

ブロンドのジュンのレビュー・感想・評価

ブロンド(2022年製作の映画)
3.5
表現や手段に批判的な意見はありそうだと思いつつ、感情的に大きく揺さぶられる作品ではあったと思う。

鑑賞後に調べてみると、作中で描かれているよりもクレバーでたくましい印象も受けたので、そういう部分も批判的な意見が出ている要因のひとつなのかも。

実際本人がどう感じていたかは誰にも分からないので、悲劇的な視点で新たに描くという試み自体は悪くないと思うし、観た後にマリリン・モンロー(ノーマ・ジーン)のことをもっと知りたいと感じたので、そういう意味ではよかった気もする。
映像表現として面白いシーンやモノクロの暗い画面に浮かび上がるブロンドヘアの美しさなど、いくつも印象的なシーンもあった。

ただ、孤独と不安の中をさまよう主人公の視点で終始進行していくので、物語の現在地や終着点がどこなのか観ているこちらもよく分からないまま突然終わってしまい置いて行かれてしまった。
この作品をどう捉えればいいのかはモヤモヤしたまま…。
ジュン

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