あかり

ブロンドのあかりのレビュー・感想・評価

ブロンド(2022年製作の映画)
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性の消費か……
地下鉄の風に煽られスカートがめくれるマリリンの代表的なビジュアル。
女性軽視の社会、自分が性の道具マリリンとして見られている恐怖が伝わってくる恐ろしい映像演出だった。

モノクロ、カラーの交互な変化
アスペクト比の大胆な変化
目が回るような斬新なカメラワーク
連続的で滑らかなシーン転換
ひとつひとつのシーンの芸術的視覚構成
などなど

やりすぎだろってぐらいに視覚的に面白すぎる映像だった。やりすぎだけど。見るの疲れすぎて、1時間づつに分けて見たくらい。

でも、このやりすぎな演出の効果でマリリンと一緒に気分が悪くなっていく。薬、お酒、疲労、自己愛の暴走、プレッシャーなどなどどこにいて何をして今喋っている自分は誰なのか分からなくなる。こんなのが何年も続いてたらそりゃ消えたくなるよ……

幼少期裸のお母さんがドアを閉めるところ、アリアスターを感じた。

人生はたくさんのストーリーの寄せ集め。
ラブストーリー、サスペンス、ホラーなどなとジャンルを絞れない内容、演出だった。
あかり

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