映し出される景色がとにかく美しい。序盤の映像で、内容がどうであれ映像を見るだけでも価値のある作品だと確信した。
そして、内容も良かった。
ただひたすら景色や野生の動物の映像を垂れ流すのではなく、写真家ヴァンサンと作家シルヴァンがユキヒョウを見つけるという目的を持って岩山を観察し、シルヴァンのナレーションで２人の状況や彼自身の心境を聞かせてくれる。
ヴァンサンのナレーションは単なる状況説明だけでなく、素敵な言葉も多々残してくれる。(エンディングの歌の歌詞は、ヴァンサンの言葉が元になっている気がした。作詞が彼なのか、彼の言葉をもとに書かれたのかはエンドロールをしっかり見てなかったから分からないが)
途中途中で挟み込まれるヴァンサンによる写真も美しく、写真集が欲しくなった。
ヴァンサンの写真にしろ映画自体の映像にしろ、逆光で動物がシルエットになっている画は本当に芸術的で好み。
２人の会話を聞きながら、映像をしっかり観ていると、動物たちに関する様々な発見もあって面白かった。
