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イチケイのカラスのd3のレビュー・感想・評価

イチケイのカラス(2023年製作の映画)
3.6
法の下に弱者を救済することも正義の形であれば、立ち位置が違えば生活者を守るという大義名分による別の正義もあり得る。
しかし、その正義を法に照らし合わせれば、とうてい認められるものではなかった。

中央から押し付けられた「こうあるべき」論が、地方の衰退にとどめを刺す。難しい問題であるが、独自性を維持するためには、本当に違法やむなしだったのだろうか。

TVドラマの映画版にありがちな、無理やり規模を大きくしたお話しではなく、正義のあり方について掘り下げた方向性は興味深かった。

気になったのは一点。野球に興ずる子どもたちがカープユニフォームを着ていたこと。
中央の人から見れば、中国地方=カープなのかもしれないが、岡山は阪神ファンのほうが圧倒的に多い土地柄なので違和感があった。
千鶴が自転車で通る倉敷美観地区にも最近まで阪神優勝を導いた手腕を称える星野仙一記念館があったくらいだ。
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