「マジで最悪な男だった
７倍だよ？？」
「７倍？」
「今思い浮かべた最悪な男いるじゃん？
その７倍は最悪だった」
「何なんだろうな恋愛って」
「まあ生きてる以上は逃れられんね」
「私には恋愛感情とか無いんだよ
私のせいだよね ごめん
他に何か2人がうまく行くやり方無いかな」
「馬鹿にしてんのか」
「するよ結婚
結婚さえすれば誰でも良いんでしょ？」
「あれじゃお母さん可哀想だよ」
「私もお姉ちゃんみたいに
何にも関係ないって顔して生きてたかったよ」
「私は恋愛感情も性欲も湧かないの
誰にも信じてもらえないけど本当なの」
「そっか
ならそのシンデレラ作ろうよ
だってかすみちゃんはそうなんでしょ？
そんなシンデレラがいても良いと思うの」
「じゃあ作ろっか
私たちのシンデレラ」
「いわゆる多様性...ですか？
私たちは大人だから理解できますが
子供の頃から変わった価値観を植え付けるのは
...ねえ？
こう言ったことは正しい価値観をアレしてから
こう...ね？」
「ねえ一緒に住まない？
私たちを否定する人達から
逃げたって良いんだよ きっと」
「私は1人でも生きていける
それが寂しいとも思わないし
不幸だとも思わない
でもこれが私だからそれでいいの！」
「そばたちゃん何かオススメの映画ない？」
「んー、宇宙戦争とか？」
「どこがオススメなの？」
「走り方、トムがこう、
必死に走るんですよ 必死に」
「トム・クルーズのことトムって呼んだ？笑」
「何で宇宙戦争の走り方が好きなんですか？」
「他の映画のトムは何かに向かって走るけど
宇宙戦争は必死に逃げてるから
私には逃げる方が共感できるから」
