ヤスハラ

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのヤスハラのレビュー・感想・評価

4.3
2年ほど前に問題になった、映画•音楽業界のセクハラ問題に注目を集めるきっかけになる、最初の記事を書いたニューヨークタイムズの記者と、その記事が完成するまでの物語を描いた作品。


観て良かったと思う。


テイラースイフトの告発などで、この問題について知ってはいたけど、被害者がどんな被害を受けたのかや、どんな想いで告発したのかは、この作品を観なければ考えることも無かったと思う。

ただ、この告発があったからと言って、セクハラが無くなった訳では無いし、人種差別などと同じく、多くの人がこの問題について声を上げ続けなければ完全に解決する問題では無いと思う。

だからこそ、この様な作品をもっと広めるべきだし、エンターテイメント作品も勿論「人の力」になると思うけど、社会問題と向き合う作品にも、もっともっと広告費用を使うべきだと思った。

それと同時に社会問題を「映画」と言う作品にする事によって、関心を向けやすいものになると思ったし、音楽、絵画など「芸術」と言うのは、人に快楽や安心、共感を与えるものだけで無く、「学び」を与えることも出来るモノなのだと改めて考えさせられた。

クリエーターは何かと「自己表現」に拘りがちになるが、それだけじゃ無くて「モノづくり」にはこの様な力もあることをしっかりと肝に銘じておかないといけ無いと思った。
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