Eringi

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのEringiのレビュー・感想・評価

3.5
あまりに自己肯定感が低く繊細すぎる人目線の内容だったので明確に刺さる人以外は置いてけぼりにしているような映画だった。

七森要素も白城要素も少しずつ共感はできる分、俯瞰で観ていたつもりだけど映画的な面白さはやや低かった。
大学生のアイデンティティの悩みをぬいぐるみとおはなしという形で見せられると辟易してしまった。。見せ方としてもっと別の方法はあったんじゃないかなぁ。
自分はここの違和感が大きくて寄り添えなかったんだと思う
ここまで繊細ではない人たちは多少なりとも寄り添いたいという感覚を持って鑑賞していたはずなのに、その代わりになるようなキャラはいなくこの作品はそういう人たちには寄り添っていない内容だと感じた。

映画的な面白さではなく作り手の体験や思いを強く反映させた結果なのかなと思った。
勝手な偏見として、白城のようなあの歳で社会を俯瞰して見られている人はもっと冷めていると思う。
防御力は低くともかわす能力だったりスルースキルを磨くことで防御力の低さをカバーしている人たちもいる中で、それができない人たちは正直この世の中生きにくいことこの上ないだろうと思う。

弱い人に寄り添いたいと思っていた方だと自分を認識していたつもりだったけど、この自分のレビューを見て自分にショックを受けた。
嫌なことから守るために嫌なものになってしまった。
Eringi

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