kokeshi

ノーリミット: 果てなき深淵のkokeshiのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

海で泳ぐのが苦手なので海が舞台の映画はたいてい怖い。
人生で何度か転居を経験していてそのほとんどが海の近く(海が見える)だったにも関わらずである。
なのでそのあたりの心理が海中シーンでは過剰に働いて大変疲れた。

まあそれはおいといて、映画の感想文を書く。

「主人公はきれいな女の子で、ダイビング講習に参加して講師の爽やかイケメンといい感じになるが、フリーダイビングのスター選手である女好きの俺様野郎に誘惑されてコロッといってしまいイケメンを袖にする」
という部分までで割とあっという間なのがすごいぞ…この先下り坂的にイヤな展開が待っているんだろうな!

しかし、この映画のすごいところは、その恋愛要素とスポ根ドラマをきれいにまとめているところなんである。
俺様野郎は男としては最悪の部類に入るだろうが、インストラクターとしては超一流だし競技に対してめちゃくちゃ真剣なのだった。
その辺のバランス悪さが絶妙。

主人公は女のめんどくささを発揮して俺様野郎にキレられ、袖にしたはずのイケメンに粉をかけたりなどするようになるが、このあたりから俺様野郎がDV気質のモラハラ野郎なのではないかという雰囲気がプンプンしてくる。浮気はお互い様なのは最初からわかっているのに、なんだコイツラという感じである。
さらに主人公がダイビングが異常に上達し(本当に異常な感じ)俺様野郎イライラの絶頂。
バッドエンドへの期待でドキドキである。

もちろんわかりやすいバッドエンドです。
しかし犯人が裁かれない(というかまわりが本当のことを言わない)ように見えるあたりは消化不良だったかな。アメリカ映画ならスカッと終わらせるんだろうけど、こういうあたりがフランス映画っぽいと思った。

イケメンは最後までめちゃくちゃイケメンのままなので、イケメンを見たい人にもおすすめである。

なんだコイツラと思う瞬間が多すぎたのと、やっぱり最後はちょっとスッキリしたかったのでマイナス。
kokeshi

kokeshi