み

ファミリアのみのネタバレレビュー・内容・結末

ファミリア(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

完成披露上映会にて鑑賞。

想像していたよりも全然重かったし、辛かった。暴力や見ていられないような差別のシーンもあって、何度も目を背けたくなった。

日本の都会の狭いコミュニティの中で生きている私にとっては、地方都市も半グレも外国人労働者も遠い世界の話だ。それでも、交わったことない世界のはずなのに、どこかリアリティを感じられ、目を背けてはいけないと思った。

紛争やテロ、地方都市のコミュニティや治安、人種差別等、様々な問題に焦点を当てて、家族や愛を描いた作品。久々に邦画で心に、ずしんと響くような、メッセージ性のある人間ドラマを観た気がする。

もう一度観たいけど、観るには覚悟が必要で、観たくないような、、
でもこうして作品として、知らないようで知っている社会が描かれている作品に出会えてよかった。観る価値の大きい映画だった。

「夢を持つことは怖いことじゃない。」このセリフが刺さった。学くんみたいに愛と優しさの詰まった大人になりたい。

最後まで観て「ファミリア」の意味がわかった。今も戦争や紛争といった争いが絶えず、差別や偏見にまみえた世界だ。だけどいつか人種も国籍も言語も違っても、言葉で分かり合えるそんな平和な世界が訪れるといいな。そんな風に感じた。
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