"魔女三部作"の秀作。
ドイツのバレエ名門校に入学したスージー。入学早々、彼女の周囲で奇怪な現象や殺人が次々と起こる。やがて彼女は学校に隠された闇を突き止めていく。
芸術的な映像美に、ゴブリンの音楽の暴力が止まらない。アルジェント監督が描く独特な不気味さもありながら、現代のホラーにも通用する全く古臭くない何度観ても目新しく感じる作品です。
赤と青の色彩は鮮烈な存在感で凄まじい印象が残る。宿の左右対称の構図も壁紙の柄など絵本の世界のようで不思議な感覚に錯覚します。過去作とは打って代わりホラー要素が濃く、殺人シーンを執着に見せてくる強烈なスプラッター描写が凄かったです。
アルジェント研究会の矢澤利弘さんの講義で知ったのですが、この映画に登場する生徒は子供のように描かれているらしい。確かに女同士のガキっぽい口喧嘩とか校長先生が夜中どこに行くのか興味津々だったり、皆で集まって寝ることになり校長先生がいるとそわそわしていたり修学旅行みたいな感覚もありましたね。
