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LOU ルーのRのネタバレレビュー・内容・結末

LOU ルー(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2022年のアメリカの作品。

監督は「アンダーワールド ブラッド・ウォーズ」のアンナ・フォースター。

あらすじ

辺境の地で愛犬ジャックスと静かに暮らす初老の女性ルー・アデル(アリソン・ジャニー「ザ ・クリエイター 創造者」)。ある日、隣人のハンナ(ジャニー・ストレット・ベル「眠りの地」)の一人娘ヴィーがハンナの元特殊部隊のハンナの別れた夫フィリップ(ローガン・マーシャル=グリーン「イントルージョン 侵入」)に攫われてしまい、ハンナに助けを求められたルーは「ある理由」からフィリップをハンナと共に追うことになる。

Netflixにて、無作為に選んだ中から。

お話はあらすじの通り、所謂「舐めてた相手が殺人マシーンでしたもの(©️ギンティ小林)」な内容となっているんだけど、今作の殺人マシーンは男性ではなく女性。女性の殺人マシーンでしたものだとジェニファー・ガーナー主演の「ライリー・ノース 復讐の女神」がまず思いつくんだけど、今作のルーは更に年を重ねた女性で、まさにおばあちゃんという感じ。

ただ、ヨボヨボというわけではなく、身なりはイーストウッドとかが着てそうなかなり着古した男らしいファッションに、愛犬ジャックスと猟銃を小脇に抱えて、普段は鹿狩りをしているところなんてめちゃくちゃ雄々しく、まぁそれだけで只者じゃなさげ。

で、そんなルーを演じているのはアリソン・ジャネイ。俺は恥ずかしながら、あんまり知らない女優さんなんだけど、割とキャリアはベテランの女優さんで出演作も吹き替え含めて多数。1番近々でいうとハリウッド版ゴジラのギャレス・エドワーズ監督の最新作「ザ ・クリエイター」で敵対する人間側のリーダーやってた人か。

ということで、見る人から見たら「おっ!」となる人選らしいんだけど、いざあらすじの通り、隣人のハンナから助けを頼まれてハンナの娘を攫った元夫で元から特殊部隊という経歴を持つフィリップを追うことになるんだけど、さぁお手並み拝見!とフィリップの同僚らしい2人組と戦う初戦。

潜伏する山小屋で、まずはおばあちゃんという特性を活かして「雨宿りさせておくれ〜」とか弱さを演出して潜り込んで舐めプした後、男2人相手にアクションを披露してくれるんだけど、なんとこの手の映画のDIY精神よろしく、その場にあったトマト缶で戦うという「小技」で瞬く間に倒してしまう。

おぉ、なかなか良いじゃないか!

その後もフィリップを追って、ハンナと行動を共にするんだけど、雨に濡れて凍えるところで火を起こすのに救急箱の塗り薬?で着火したりとサバイバル技術を活かすところなんかも見られたりして「え?このおばさん何者なんだ?」という疑問が高まるとそれもそのはず、このおばあちゃん元CIAだということが発覚、まさに「舐めてた映画」な感じ。しかも残された死体の血(もしかしたらトマト缶の汁かもしれんが)をジャックスが舐めるというおまけ付き笑。

ただ、よかったのはそこまでで、そこから一気にトーンダウンしてしまう。というか、今作敵がフィリップ含めて3人。2人はすぐにトマト缶でやっつけてしまったので、あとは残り1時間強をフィリップ相手にどう持たせるかって話なんだけど、フィリップを追う理由がヴィーを助けるという目的以外にもう一つあって、実はフィリップがルーの一人息子だということがわかってくる。

ということで親子対決という展開に入ってくるんだけど、ここのドラマパートがまぁ長い。しかも肝心のクライマックスでの対決シーンはハンナがフィリップを銃で撃って一悶着している間に結構フィリップがダメージ受けちゃって、その後のルーとの対決シーンも浜辺での戦いという点は新鮮だったけど、盛り上がらないうちに後から追ってきたCIAのヘリでフィリップごとルーが銃で撃たれてうやむやに…。

うーん、なんつー「これじゃない感」。

まぁラストの「実は生きてました」オチはいいとしても、もうちょい見せ方に面白みが欲しかったところかなぁ…。

あとフィリップ役の俳優さんがどうしてもトム・ハーディの若い頃に見えて仕方がない。多分作り手も演じてる人も所作なんかもそれっぽいし、個人的にエセハーディとしての立ち回りを期待して演じさせてたんじゃないかと思うと、なんかそれも安っぽく感じてしまった。

あとヴィーの子役の子の目の色がめちゃくちゃキレイでびっくり。すげぇ美形だよな。
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