『正欲』を観てきました。
世間から【異端・異常】と言われるマイノリティの方々にスポットを当てた映画で、テンポ良く人物ごとに章分けされた物語が終点に向けて繋がってくるストーリー構成も面白かったです。
作中唯一、いわゆる世間一般的な【普通の人】を演じる稲垣吾郎が今作では逆に【異端】に見えてくる辺り[観る前の自分には戻れない]って煽りは大正解!
多少頭が固い様にも見えるけど、言ってる事自体は間違ってないのに《視野の狭い偏屈》に見せてくるのがお見事。
この世界でたった1人しか居ないと思っていた《逸れ者》が自分だけじゃないと分かった時の幸福感、そしてその存在にすがりたくなる悲壮感に目を奪われる。
人との繋がり、共感、そして何より【理解してもらう】ことがどれ程支えになるのか、思い知らされる映画でした。