ももすけ

正欲のももすけのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
4.5
原作未読

これ見て感動した!って言いながらそういう感想?!
って感想が世の中にあふれてて何だかガッキーと同じ目つきになった

極端な話、内心だけなら、水だろうが油だろうが、机だろうが車だろうが、犬だろうが小児性愛だって、性的興奮したっていいわけで。

他へ加害してはいけないってだけの話で。

子どもに手を出したから捕まったのだ、小児性愛者だからじゃないという理屈、しかしそれが通じない世界。

「信じられない」とか「理解できない」のはお前のオツムの想像力が決定的に枯渇してるからなんだよと
ましてや「許されない」なんてのは一体何目線なのか、お前は神か?人間の内心の、何が正常で何が異常かジャッジできると?

首根っこつかまえてガタガタいわせたくなるわけだが。

そんな力すら奪われて仮面を被りこの世界で生きていくことの空虚を、ガッキー、いっそんがどんよりするくらい突きつけてきて。

数が多いものを正常とし、少ないものを異常とみなすならまだしも、完全に抹殺しようとする世界で、擬態して生きるしかない世界で、仲間と思える人との邂逅はどれほど嬉しくて心強いことだろう。

ガッキーといっそんの連帯は、見ていて本当に嬉しかったし、たとえ性を分かち合うことはなくても、二人の間には何らかの愛情が育つのだと信じられたし、それはそもそも人間としての根源的な愛のありようを示してさえいるのではと思えた。


「居なくならないから」

私たちはここにいる。世界の誰もが認めなくても、ここにいるんだと。
ももすけ

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