曲はそこそこ好き。これまでの作品のパロディが散りばめられているのもワクワクしてよかった。
ただ、ストーリーが酷い。
皮肉なのかな？と思うぐらい残酷で不幸な未来しか思い描けないラストだった。主人公の夢や意志、性格が掘り下げられないせいで反乱に対して感情移入できず、観客はただただ冷めた目で成り行きを見届けるしかない。その場のパッションと浅い正義感だけが勇ましく、そして虚しく暴走している印象。他の方の「パーソナリティー障害同士の戦いだ」という感想が言い得て妙だった。
勧善懲悪から脱却し、「それぞれの正義」を描きたいのなら、「対話」と「擦り合わせ」までを描かなくては無責任だと思った。
