初老男児

銀河鉄道の父の初老男児のレビュー・感想・評価

銀河鉄道の父(2023年製作の映画)
3.0
2023年 090作品目

 宮澤賢治の生涯。
 父親政次郎目線の物語。
 役所広司が僕の涙腺を突く。

 僕が読んでる作品は
 「銀河鉄道の夜」だけ。
 他の作品は名称くらいの知識。

 
 序盤、宗教に没入する賢治。
 そんな人物とは知らなかった。
 演出か?正に狂気。
 僕はちょっとショック。
 正直、嫌悪感を感じていた。
 
 バカと天才は紙一重。

 1番の読者妹トシの死を乗り越え。
 物語を書く人生にやっと突入。
 筆を握る宮澤賢治。

 風の又三郎
 春と修羅
 注文の多い料理店 等等。

 彼の代表作が生まれていく。
 これらの作品が世に愛されるのは
 宮澤賢治の死後の事。享栄37歳。


 賢治の死が迫る中、政次郎の言葉。
 雨にもまけす、風にも負けず・・。

 役所広司の熱唱。独演。
 場内すすり泣き。ズルいよ。

 ラストシーン。
 銀河鉄道の客席。トシ、賢治。
 相席をお願いする政次郎。
 ぞくっときた。なるほどねぇ〜。


 息子を愛し、息子の作品を孫のごとく
 愛した親父がいたから、宮澤賢治
 の作品が現代も生き続けでいる。
 
 ありがとやんした。
初老男児

初老男児