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ippoのskのレビュー・感想・評価

ippo(2022年製作の映画)
3.3
2023-7〈5〉
戯曲を映画化したものっていう前情報はあったものの、思った以上に演劇(感)が強くて免疫のないわたしにはなかなかヘビーだった。
この日本編上映後に柄本佑×染谷将太による対談イベントがあって、染谷くんが『ズレがよかったですね。会話のズレだったりが僕は心地よかったです〜』なんて話をしてて、わたしはそれがまさに苦手だったんだと思った。完全に好みだな、それこそわたしは前日観た『そばかす』での家族の食卓のシーンのように、それがなるべく自然でテンポがよく、合わせようとして合わせられる?みたいな掛け合いが好きだったりするから、今作のような作り込まれた(まるで対話してるとは思えない)対話は苦手なのかもしれないと思った。

とはいえ、染谷くんの『SFみたいだった』という発言は佑も『あ!それそれもらった!』みたいな反応してたけど、ぴったりなワードだと思ったし、そういう視点でみるとまた違うよさが感じられるような気がした。『日常のようだけど、会話のいろんなところに劇が入っていて僕にとっては全部が非日常のようだと思ってます』と佑が話すように、3作目で『なにが現実なのか』みたいな、難しく考えたらキリがねぇ〜〜〜とか思いつつ、人と解釈を深めると楽しいやつ。トークイベントがあったからこそ、『いや〜わけわからんやったな』で終わらず、いろいろ思いながら帰路につけた。
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