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《ジャンヌ・ディエルマン》をめぐってのqのレビュー・感想・評価

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「女性はみんなフェミストよ、そうじゃなければ死んでしまうでしょう」「選択できるどうかの問題なのよ」セイリグの言葉はわたしが女性であるまえに、ひとりの人間として生きていくことの背骨になった 偶然生まれ落ちたこの性をわたしは憎みたくないし、女性の痛みは女性しかわからないとも思いたくない それでも女じゃなければ、と思ったことは数えきれない アケルマンはセイリグだからこそジャンヌディエルマンを撮ることができたと思う 二人の話し合いはお互いの感覚を理解しようとするためのもので、結果的に理解できずともその過程があまりに大事だった 映画は生きている人間たちのつくるもので、カットの外にこんなにも密なコミュニケーションがあったことが嬉しくてたまらない 25歳のアケルマンが、生きることに痛みを覚えるすべての女性たちのために、彼女自身のために、つくった映画だよこれは ありがとう いとおしいドキュメンタリーだった
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