あまりの美しさに号泣してしまった。
遠い国、モロッコの異国情緒溢れる静かな街の片隅。つましく生きる3人の、日常の中の小さなさざなみが変化をもたらす。
旅立ちの時を待つ時間が愛に満ちていき、痩せ細っていく身体に反してミナの表情がだんだんと穏やかになってゆく。
ダンスシーンが最高な映画ってたくさん観てきたけど、これは私的にはナンバーワンかも。
ミナとユーセフが微笑みながら一瞬肩をぶつけ合う。
バトンタッチの儀式の様に。
素晴らし過ぎて涙が止まらなかった。
ミナは、ハリムをユーセフに託せて安心して逝けたと思う。
別れと救いとそれぞれの強い愛の形。
ペトロールブルーと肌の質感と眼差し、ラストの一瞬の表情。
スクリーンで観られて良かった、
出会えて良かったと思える映画。