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To Leslie トゥ・レスリーのout1のレビュー・感想・評価

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)
1.5
DVを受けているような過去の写真や
宝くじが当たった時のテレビのインタビュー映像が流れるオープニング、
そこから現在になり、家賃滞納で部屋を追い出されるシーン、
そして長距離バスで息子の所に行き、しばらく厄介になるシーンへと続く。
息子のルームメイトの金を盗んでお酒を飲まざるを得ないくらいアル中な主人公は、
その件で追い出され、故郷の知人の元に行くことになる。

と、ここまで30分。
この前半部分、構成としては単なる説明でしかなく退屈なんだよなあ。

僕は昔からダルデンヌ兄弟の作品がそこまで好きではないのだけど、
本作を見ると、ダルデンヌ兄弟の演出力の高さを実感する。
説明だとしてもダルデンヌ兄弟だったら緊張感のある空間演出が出来ている。


故郷で紆余曲折を経ながら、親切な人と出会い、再出発をしようとダイナーをオープンするラスト。

「幼い息子を捨てて逃げたこと」が、主人公と息子を保護した女性との軋轢を生んでいるのだけど、

そもそも前半で息子と普通に再会しているので、
ラストのダイナーでの息子との再会が盛り上がらない。

息子は「捨てられた」ことではなく、再会後に「裏切られた」ことに失望したのだから。

脚本自体の出来も悪いと思った。
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