星さんくらい
手で掬う臨床像　緑の森で鏡を探す　宇宙からおもちゃの蝶を取り出す　唇に似た木の模様に釘を打つ　光の通りに進む　好きな女の子のせたけぶんの石ころを細長い机のうえにはだかで並べる　つかむ、つかまれる　チョークの付いた貝殻でツノに文字を書く　寝返りを打つ　呼吸が苦しくなるほどたくさんの貝殻を胸に置かれる　身体の窪みのすべてに貝殻を置く　暗いところで待たされる　脳みそをくり抜かれた子どもが、ひなたぼっこするために床にとまった蝶を枕にして眠る　箱を映すための鏡　部屋を動き回る小さな窓　窓の内側に生えたカビ　目をくり抜かれ口をガムテープで塞がれたキューピー人形