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クリード 過去の逆襲のとらキチのレビュー・感想・評価

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)
3.7
“ロッキー=スタローン”から完全に離れ、“アドニス・クリード”自身そのものを紡いだ第3弾。シリーズを通して主人公を演じてきたマイケル・B・ジョーダンが初めて監督も務めた、というのがとても象徴的。
予定調和。実に予定調和。ぶっちゃけ副題がネタバレだろ!状態。でも、このシリーズ自体、昔ながらのスポ根王道サクセスストーリーを、撮影手法や技斗、劇伴に至るまで現代アメリカ基準でモダナイズしたらどうなるのか?というのがテーマだと思っているので、その点では充分楽しむことができた。そりゃあ、あの特訓シーンを観ていたら、明日からメッチャ筋トレしてランニングしよう!って気分になりますよ(苦笑)。それと、このシリーズのポイントとして“適度なノスタルジーのくすぐり”も重要なのだけど、今作では“ロッキー”から完全に離れちゃったので、“ドラゴJr.”だけではちょっと物足りなかった。
ジョナサン・メジャース。この人の顔を観ていると、哲学的でとても難しそうな事を考えているようにも見えるし、完全に相手をバカにしておちょくっているようにも見えて、要はセリフとは別に、何を考えているのか表情から全く窺い知れない、というのが逆に俳優として魅力的だなぁ、と常々感じる。ストーリー序盤の出所時とその後の試合に臨む時とで身体の絞り具合が完全に違っていて、そこは本当に惚れ惚れしてしまう。
エンドロール後の特別映像アニメ。海外の人が憧れる日本のアニメって、やっぱりこんな風なテイストなのね…ふーん…
って感じでした(苦笑)。
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