レイラ

汚れたレオタードのレイラのレビュー・感想・評価

汚れたレオタード(2019年製作の映画)
2.8
原題はDiamond Soles、日本語なら「ダイヤモンドの足(の裏)」
邦題に惹かれた。アメリカのトップモデル、アリ・マイケルが主演するエロティックドラマことにも惹かれた。この映画、その情報
以外に、ほとんど映画の情報がないままだった。
映画全体の構成としては80分にも満たない尺にコンパクトにまとめられている。そこは上手い。アリ・マイケルのダンスシーンや彼女が着る普段着もボディラインを強調した衣装は素晴らしい。そういう意味で、アリ・マイケルはエロティックというよりモデルとしての見事なプロポーションを魅せ、衣装を着こなす艶めかしさに最後まで魅了された。モデルだから演技ができないこともあるかもしれないが、この映画の主役にはピッタリだった。
内容はトップダンサーを夢見て、故郷を飛び出すが、スクールには自分より、はるかに実力がある人の中で自信を喪失し、夢が破れた中で故郷に帰る。かつての友人たちは、クラブに通い、男女ともに酒とドラッグとSEXにまみれた日々を送っているのを目にし、なかば自暴自棄で、その中に加わるが、自尊心の高さで、心を誰にも開けない。孤独感と絶望が彼女を覆うのがわかる。そんな中で、かつての友人男性と関係を持つ。
ラストの数分、コインを入れたジュークボックスから流れる音楽に快楽を覚えるかのように身をゆだねるのは、印象的だった。色彩設計がうまく、スクールでの青白い画面、帰郷してからの赤とオレンジのトーン、ベッドシーンは、暗く彼女の顔と美しい体の一部が見え、よりエロティックに見えた。
ただ、内容が夢破れて、故郷に帰る高校卒業した女の子の話なので、アリ・マイケルが主演してなかったら、持たない映画だ。
さまざまな映画に出演している男女の俳優が脇を固め、酒とドラッグとSEXに溺れるかつての友人を演じて、持たせようとするが、なんせ、内容が平凡なところから抜け出せていない。
その点が残念に思う。79分の映画なのでアリ・マイケル目当てで観ても損はないが映画としての完成度は低い。
レイラ

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