アルパカメタル

二十歳の息子のアルパカメタルのレビュー・感想・評価

二十歳の息子(2022年製作の映画)
3.6
カメラ位置が凄い。限りなくカメラの存在がないかのように父も息子も振る舞うのに、カメラ位置はスクリーン上は物理的にも精神的にも至近距離。親子になる瞬間。不確かで、繊細な日々と心の動きを切り取っている。

-追記-
家族の話だけど、もはやそれ以前の人と人との繋がりとは何かという領域の話でもある。価値観が揺らぐ昨今で、従来の”家族“という言葉で定義されるものの不確かさを感じた。母がいて父がいて、そして子がいて。そんな風ではなくても家族になれるのかもしれないし、それが世の中で認められるにはまだまだ難しいのかもしれない。この映画は、簡単に着地点を作らないところも良い。