ShinMakita

禁じられた遊びのShinMakitaのレビュー・感想・評価

禁じられた遊び(2023年製作の映画)
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☆俺基準スコア:1.0
☆Filmarks基準スコア:1.0




埼玉、所沢…
念願の一戸建てで生活を始めたサラリーマン、伊原直人に突然の悲劇が降りかかる。交通事故で妻・美雪が死亡、小学生の息子・春翔が心肺停止で救急搬送されたのだ。病院に駆けつけた伊原は春翔の身体を前に絶望するが、落雷の影響で(⁈)春翔の心拍が復活し、一命を取り留め安堵する。
この事故のニュースを偶然見たTVカメラマン倉沢比呂子は、七年前の悪夢を思い出す。当時、伊原の同僚だった比呂子は、彼に淡い恋心を抱いていた。しかしその想いが何故か美雪の知るところとなり、執拗な嫌がらせ…それもまるで超常現象のような脅しで退職を余儀なくされていたのだ。思い立って美雪の葬儀に参列した比呂子は、その夜から再び美雪の「脅し」を受け恐怖の日々を送ることになる。一方伊原家では、春翔が美雪の遺体から小指を手に入れ、庭に埋め呪文を唱えるようになっていた。以前パパが教えてくれた「カラダの一部を埋めてお祈りするとカラダが生えてくる」というのを実践しているのだ。もちろん伊原は冗談で息子に話したのだが、春翔はどうやら真にうけてしまったようだ……



「禁じられた遊び」

以下、ネタバレ・エッサイム。


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清水崇に続いて中田秀夫の新作も登場。今年はなんて熱い夏でしょうか。ホラー好きの血が騒ぎますね!

…というのは皮肉ね。例によって例の如く中田秀夫クオリティですよ。「ペットセメタリー」やって生き返らせたのが「キャリー」みたいな母親で、その息子も超能力が暴走して「炎の少女チャーリー」化するという、スティーブン・キングが観たらガチで怒られるレベルの安パクリプロット。風呂敷広げず家の庭だけで展開するミニマルな部分は評価するけど、セットの安っぽさはあまりにあまりでゲンナリしました。中田秀夫の恐怖演出の真骨頂って、動かない画をドンと出す衝撃(本作ならクラスメイトの落下死体ショット)だと思うんだけど、それがほとんど無くてつまらないジャンプスケアに頼りきってばかりだし、怖さの面でも三流の出来。見る価値無しの駄作です。ルネ・クレマンの方の「禁じられた遊び」を観る方が、人生においてよほど有意義。





…でも、ただ貶してばかりだとまたクレーム来そうだから、俺が今年ワースト認定している「ミンナのウタ」と比べて良かった点をいくつか。


1.呪いにロジックがある

…何故GENERATIONSを狙って、何故最後元に戻すのか、一体何がしたかったのかワケわからない「ミンナ」と比べて、こちらの美雪ちゃんはちゃんとロジックあり。つまりは生き霊+超能力のハイブリッドで、狙いは夫を狙うムカつく女だけ。しかし七年経ち、美雪が死んだ後に突然ハシカンがまた呪われたのは何故か…
で、この疑問にもちゃんと答えがあり、納得。葬式に行かなきゃ良かっただけの話だよ。

2.遊びの余裕がある

…東映マークにサブリミナルな目玉、エンドクレジット最後の笑顔と遊びを入れてくれるサービス精神は買う。

3.掘り出し物感が強い

…ファーストサマーウイカの顔力。素で既に怖いので、美雪が今後ホラーアイコンになる可能性はあり。



そんなとこかな。まぁ、目糞鼻糞だけどね。今年のワースト3は本作・ミンナ・ぷーさんで決まりそうだし。オススメは、しません!
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