「シン・ゴジラ大好きなんです」と言っていた山崎監督があえて真逆の魅せ方をする精神にまず脱帽しました。
庵野監督が撮った特撮(CGも使ってます)ゴジラとCG(VFX)に振り切った山崎ゴジラ。
庵野監督は初代ゴジラを意識したビジュアルに対し、山崎監督は平成ゴジラを彷彿させるビジュアルに仕立て上げています(特に頭の形)。
ネタバレは控えたいのであまり言いませんが、正直冒頭で登場するゴジラが某映画に登場するTレックスにしか見えず、ローランドエメリッヒ監督作のゴジラになるのか?と思っていましたが、鑑賞後に色々考えた結果、この時は未だ成長途上で恐竜としての本能が多少残っている段階(シン・ゴジラと同じく『進化』を謳っている?)だったことの表れだったのかなと勝手に結論付けました。作品を通して山崎監督(&白組)の技術力の高さ、そしてハリウッドへ挑戦状を叩きつけた作品だなと感じました。
色んな意味を含めているとは思いますが、ラストシーンのあの描写がこの作品の全てであり、タイトルの『-1.0』は「この映画は、これからのゴジラ映画の前日譚であり、ゴジラはここから始まる」という伏線の『-1.0』なのかなと思っています。