初代ぶりに「怖いゴジラ」を観た。
混沌とした世の中に芽生える小さな希望を踏みつぶし、さらなる絶望を与えんとばかりに東京を破壊する。
口から放たれる熱線により生じる巨大なキノコ雲の前で、人々は原爆の恐怖を思い出し、なすすべもなく立ち尽くす。
まだ戦後間もなく、人も戦力も乏しい時代に、日本人が対するゴジラの存在は、まさに恐怖。
そして、そこに流れる伊福部音楽。
あのゴジラのテーマが恐怖のテーマであることを再認識させられる。
映像のクオリティも日本映画の意地を見せてくれた。
本来のゴジラの恐怖を堪能できる素晴らしい作品に仕上がっていた。