スティンプソンGon

ソフト/クワイエットのスティンプソンGonのネタバレレビュー・内容・結末

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

気づいたら狂気がそこにいてその時にはもうどうしようもなくなっていた。
ワンカットだから殺しもリアルで感じでいたように思う。

多様性というものは逆に今まで優遇されてた人たちにとっては差別に感じとってしまう。その正当性さえ判断することができないほどに「当たり前にある」ということは怖いことなのかもしれない。

エミリーは自己顕示欲が強くそれを人種とつなげて考えているようにおもえた。同じ人種でも自分のような容姿、スタイル、ライフスタイルを手に入れてる人間は周りにはいないと蔑んでる本当に怖い。
従順であることが正しいと言いつつ言葉巧みに夫を操りみんなを支配する。全然真逆やん!

自分を守るためにみんなが怒ってくれる状況が嬉しくて嬉しくて仕方ない顔してた。
その快感を得る為に事に及ぶ。おそらく当初は「少し危険」なことを「私のために」やってくれる、自分のためにリスクを取ってくれることに子供を授かれないという無能な自分の存在価値を肯定してくれるように使ってたんだね

ぽっと出てきた夫が色んな含みを見せてくれていて登場のタイミング退場のタイミング全てが上手かったと思う。

妻たちを止めるがやる時になると具体的に細かく指示を出すしヤバいとなったらすぐさま逃げ出す。
おそらく彼女たちのまさに「高校時代」に同じように急激に熱を上げ、同じように行動し、結果の程度は違うかもしれないがそれなりの結果をやったことがある人間。もしくはそれが具体的に想像できるほどには近くに居続けた人間。それくらい憎悪が当たり前にあることが伝わってきて恐怖した。

大小あれどこうなる環境ってどこにでもあるよね

2023.25