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怪物のMEのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
5.0
”怪物”は誰の中にも存在しているんだ
子供、大人など関係なく。優しい人、偉い人など関係なく。。

音楽、脚本、演出、演技、すべてが優しくて繊細で。気持ちよくて。日本で育ったから
生まれたのだろうな、この”怪物”という世界は。と心から感じられた素晴らしい作品だった

○あらすじ○
大きな湖のある、郊外の町が舞台
息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして秘密を共有する子供たち。あるひとつの事件が3つの視点から描かれる、3章構成(羅生門構成)で展開されていく。

坂本裕二さん、是枝裕和監督、坂本龍一さんと、私が尊敬してやまない御三方がタッグを組まれた作品を観れるなんて、なんと幸せなことか。。

見終わったいま。感情が、、整理できない。
物事には関係する各人それぞれの視点があって、物語があって。
もしかしたら自分の発した、ふとした一言が、誰かを傷つけてしまっていることもある。そんな自分だけでは見られない世界を、目の当たりにした

1番心を揺さぶられたのは、田中裕子さんが演じる校長の、身体の動きと色が全く見えない目だった。
時間が経過するごとに彼女がした行動、発した言葉が何度も頭の中を巡る。。

子供たちの美しさにも心奪われた。小学校の頃のあの空気、教室の様子が思い出されて、懐かしく、愛おしい感情になった

余韻でしかない。

パンフレットの内容も最高だった

エンドロールも、2人ぐらいしか席を立たなかったのも。さすがでした。
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