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怪物のayuのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.3
シングルマザーと小学生の息子。
その担任と学校の校長。
クラスメイト、そして友人の少年。
最初は子ども同士のイタズラかと思いきや、それぞれの主張が食い違い、思わぬ方向に進んでいく…

"怪物だーれだ" のキャッチコピーはとても印象的だけど、果たして "怪物" とは何だったんだろう。

本作は予備知識ナシの方が楽しめそう💭

スッキリと分かりやすいラストが好みの方や起承転結を重視する方、解釈を委ねられるのが苦手な方にはもしかすると合わないのかもしれない…

わたしもどちらかというとそっち派😅

ビルの火事だったり、真相は分からないまま終わった部分もあり少しモヤモヤが残ったのは事実。
でも、見終えたあとの不思議な余韻は今までに味わったことのないような感覚で、帰宅中もずっと本作のことをぼんやりと考えてしまった。

教師から体罰を受けた不憫な小学生とその母が主人公かと思いきや、見進めていくと登場人物それぞれの視点からさまざまな心情や今まで見えていなかった事実が垣間見える。

どの人物の目線に立つかでこんなにも見え方が違うんだなと…🤔

バラバラの時系列に最初はこんがらがったけど、気になるアイテム(チャッカマンや飴)や登場人物の言動の伏線が後半でどんどん回収されていくのでちょっと気持ちがいい(笑)

帰りのエレベーターでカップルが「オレあんまり理解できんかってんけどもう一回見たら分かるかな?」と言ってて、個人的には何回見ても本作の正解には辿り着けないのかなって思う🫥というか、正解はないのだろうね。

見た人それぞれに思うことはあるだろうし、他の人の考えや感想をじっくり聞きたくなる作品💭

俳優さんみんな巧いなぁ。
瑛太さんの作品ってあんまり見たことなかったんだけど生徒思いの良い教師なのかヘタレなのか分からない演技に釘付けでした😳

マスコミって本当いい印象持てない…💧

そして子役二人、今後の活躍が楽しみだな🙏🏻

校長の人柄がいまいち掴めずなんとなく苦手だったけどラストで湊と楽器に息を吹き込むシーンはとても印象的でした🎺😌

坂本龍一さんの遺作でもあるんですね。音楽もとても綺麗で作品の良さを引き立ててました🍀
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