KJ

怪物のKJのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
5.0
久しぶりに喰らった!
もう最後の残り3分のエンディングシーンで全て持って行かれた。
最後の雨が止んで晴れた緑を駆け抜ける二人の少年。
そして、坂本龍一さんの音楽がもうそのシーンにどストライクで完全にKO。
最後に溢れてた想いが爆発して、涙が止まらなかった。
観終わっても心の中の興奮が収まらない。
この世界に浸っていたい、誰にもこの気持ちを崩してほしくない。



これを見せたいがための残りの部分と思えるくらい何度でも見たい映像。
これが映画なのかと!改めて是枝監督に教えてもらったし、映画を作る身として一髪カツを入れられた。


内容面は観た人がそれぞれどう思うことなので、映像面や演出の気づきをここに記す。
でもやっぱり生まれ変わるというのが一つテーマな気がした。

やっぱり名監督と言われてる監督は、引きの映像が多い。これは黒澤さん大島渚さん、北野武さんが全員口を揃えていう。最初は理解できなかったが、この意味が少しわかった。映画は画で語るメディアで、引きで撮ることで映像要素としての全てを使って表現できるからなのではと言う僕なりの意見。

群像劇、後々回収されていく脚本ももちろん素晴らしい。

最初の炎の燃えてるシーンは、過去の自分を燃やして全部無かったことにして、新しく生まれ変わることを示唆してるかと思った。

そして、肝心のタイトルである「怪物」。
また後で記す
KJ

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