2024年05月25日 WOWOWにて放送
他の是枝作品の中でも 確かにテイストが違うけど 逆にハッキリと分かりやすい作りとなっている
近年の作品宜しく時間軸を前後させて 冒頭で見せるショッキングでキャッチ―なシークエンスを それ以降のパートで「説明する」という作り
コレはそのまま脚本の通りなのか 監督との協議の上での事なのか どちらにせよ是枝監督にはチャレンジだったでしょう
是枝作品はやはり撮影が上手い 美術も素晴らしく「画で語る」是枝作品をシッカリと支えている
サスペンス作品として緊張感を保ちながら 観客の注意を引っ張りつつ その答えを明確に散りばめる その編集は上手いと言えば聞こえはいいが「簡単・解りやす過ぎる」嫌いも確かにある
今作は 安藤さくらと田中裕子の対決や 主演子役の黒川想矢と柊木陽太の両名などキャストの芝居も見ものです
この演技経験の乏しい「子役」の扱いが上手いのも また是枝監督の素晴らしい所ですね
ラスト 坂本龍一の音楽が流れた瞬間に この物語の結末を理解させられた
本当にその瞬間に 一瞬で理解させられた そして涙がこぼれた
映画音楽の力を思い知らされた
是枝作品としてベストの部類ではないが 十分に良く出来た作品です
