イチロヲ

未亡人旅館 したがる若女将のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.0
片田舎で旅館を経営している未亡人(しのざきさとみ)が、亡き夫と瓜二つの自殺願望者を客として迎え入れる。旅館内の艶笑ゴースト・ストーリーを描いている、新東宝配給のピンク映画。別題「したがる若女将 淫らな秘め事」「肉欲温泉宿 女将の発情」。

バックでラグタイム系のピアノ曲が流れる、終始のほほんとしたコメディ路線。熟れたエロスを放っている未亡人と溌剌としたエロスを放っている姪っ子(相沢知美)が、ダブル・ヒロインの役割を担っている。

未亡人が幽体化した夫と交信することが可能であり、"孟蘭盆の日だけ情交できる"という設定が面白い。亡き夫と自殺願望者の役を、かわさきひろゆきが一人二役で演じており、東映ポルノ路線の山城新伍を彷彿とさせる喜劇役者ぶりを見せてくれる。

1999年8月13日に初公開された本作。ちゃんとお盆に合わせているところがエライ。アフレコ(アドリブ)を利用したお遊びも含まれており、「女体を観察して、クスリと笑って、ハイ終わり」という、ピンク映画のフットワークを楽しむことができる。
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