このレビューはネタバレを含みます
あ〜面白かった！とにかく爽快感がすごい。
サスペンスでありながら、時々コメディ要素も感じるような不思議な感覚。
工藤と矢崎の狂った者同士で鬼ごっこをしているような様が面白かった。
工藤の犯罪に加担していながらも焦燥感に囚われるような所も面白くて、刑事でありながら焦りが隠せていない部分に思わず笑ってしまう。
そして矢崎の狂気な部分があまりにも良くて、綾野剛さんが演じることで更に矢崎の狂っている様が際立つなと感じた。イライラした状況の時、顔が痙攣して歪むところがあまりにもリアルで最高だった。怒りで上司の植松を殴り殺してしまうし、子どもの前だろうが銃をぶっ放すあたり相当おかしい。逃げる尾田に対して「クソガキがあああああ！！」と叫びながら発砲して追いかけ回すのがあまりにも最高だった。全然関係無いけど、リムレス眼鏡の綾野剛さんがあまりにも良くて恍惚としてしまったね…大雨の中、黒い傘を差しながら工藤のもとへ向かっていく冒頭のシーンから最高すぎた…
でもまあ…1番面白いのは矢崎の意地でも死なない底力よ。2回も死んでるのにね…絶対死なないぞっていう強い強い意志を感じるね…最後の工藤が乗る車に後ろから激突するところ1番びっくりした。殺意を表情に出す矢崎が怖かった…
劇中に何度も登場する“トカゲ”と“砂漠”という台詞。結局彼らは砂漠から逃れられない状況にいて、組長の手のひらで転がされていた。なんだか悲しい結末でありながらも、なぜこうも観終わった後の爽快感が残るのだろう。もう1回観たいと思える作品に出会えて良かった。
