大好きなオリオル・パウロ監督。
彼はいつも
「どこまでが真実か、君は見抜けるか?」
という挑戦状を叩きつけてくる。
今回の挑戦において、
「精神病院」
「患者を装う探偵」
「パラノイアという病気」
という彼が選んだ武器は、
その真骨頂を発揮させたように思う。
真実への迷路をさまようことは、
アルコールへの酔い、に似ている。
良い酒を飲めば気分が良くなり、
悪い酒を飲めば気分を害する。
この映画という名の酒が好みかどうか。
物語に没頭できる否かは、そこに依るようだ。
私は非常に気持ちよく酔わせてもらった。
2時間半が長いような短いような、
そんな感覚だった。
もう少し小綺麗にまとめられたようにも思うし、
また、もう少しテンポよい展開だと
嬉しかったのは事実。
次回作も必ず観るし、期待している。