トラウマを経験することで失言症になったり、記憶を無くしたりすることはよく聞くが痛みを感じなくなるのは本当にあるんだろうか。
と思いつつ、この映画でいう痛みとは物理的な痛みではなく(物理的に痛くないという描写はあるが)比喩的な心の痛みを描いているんだと思う。
鬱病になると何も響かないし、何を聞いても見ても不思議なもので一切何も感じない。無重力空間にいるような無の境地に生きることになる。
この感覚に近いものがチェスターのトラウマをきっかけに引き起こされたんじゃないだろうか。
「このサイテーな世界の終わり」に近い雰囲気で良かった。クオリティも高く、丁寧に作られていた作品だった。