ぼたん職人

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2022/23 ロイヤル・オペラ「ラ・ボエーム」のぼたん職人のレビュー・感想・評価

5.0
こんなに沢山涙が出たのはいつ以来だろうか。
美しい旋律に涙し、凍える寒さの舞台に涙し、悲しい結末に涙が溢れました。

舞台は1830年パリ。売れない芸術家たちが集まり屋根裏で共同生活をしながら創作と恋に燃える青春群像劇。
今まで観た舞台映像はぽっこりお腹のおじさんが愛を歌い上げる姿に違和感がありました。どこが青春群像なのかと。
なので全曲版の音楽で楽しんでいました。
クライバー/スカラ座/1981年日本公演海賊版。

今作は違います!イケメンの若い芸術家です。
マルチェッロ役のA.ジリホフスキー。カッコいい!
ロドルフォ役のJ.D.フローレス。50歳にしてこの高音!
やっと青春群像劇を堪能できました。

演出はR.ジョーンズ。雪が降り続ける中での舞台展開!
第2幕の子供達の合唱。可愛い!
軍楽隊の行進では実際にトランペットを吹いてる!

パッパーノの熱のこもった解説も楽しいです。
カフェでワインを飲みながら歌えるのですね。
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