keeeeet

ゴジラxコング 新たなる帝国のkeeeeetのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2024
30/100

怪獣プロレスヤンキー映画。
途中から『特攻の拓』でも観てるのかと。

モンスターヴァースの第5作目なのだが、ボスキャラが過去一怖くない。序盤ローマに出てきたイカみたいな奴の方がキモくて怖かった。
ギドラがガチ反社なら今回のスカーキングは街のゴロツキくらいのスケールなので「こんなマンキーコングで大丈夫か!??」と心配になるレベルだった。せめて圧倒的な数の暴力で攻めてくる外道とかならテンションも上がるがコングとの第一ラウンドでは手下に「お前らは手を出すな」みたいに制してるし、そんな武士道精神いらんから本気でボコりにいけよと思わずにはいられなかった。(そのモンスターにして人間臭い部分が面白ポイントではあるんだけれど)
コングはつくづく優しさが仇になるタイプなのが愛おしい。
ミニコングは戦いの中で成長する舎弟なのが凄く良かった。
KOMの頃からこのモスラのデザインは少し苦手。(昆虫すぎる)なのだが復活の神々しさはグッとくる。
ティアマットはもう少しゴジラを苦戦させて欲しかった。海中の戦闘がもうちょい見たかった。
怪獣に使役される怪獣であるシーモは氷属性というカッコよさに加え、タッグマッチのはずがしれっと裏切ってるちゃっかり屋さんで好き。最終的には4対1とかになってるし。

人間ドラマ的な要素は過去作で一番薄いと思う。それは結構なのだが、薄いなら薄いなりにスッキリ決着をつけてほしい。例えばジア周りのドラマとして本当の故郷はどこなのかという題目があり、特殊な存在である彼女自身は学校で周囲と馴染めない悩み(もしくは馴染む気がない?)を一応抱えている。その上でラスト、イーウィス族の元に戻ることがジアの幸せで本当の居場所なのだろうとアイリーンも察している。しかしジアは「アイリーンが私の故郷」と言って一緒に帰ることを選択する。感動はあるけどその後学校で一歩踏み出すなり友達が出来るなりまでを描いてこそ成長かなと個人的には思う。非日常のでかい事件が起きた後こそ日常に変化をフィードバックしてくれないとあんまりスッキリしない。
あと何で戦ってたのかとか人間側の目的とかは普通に忘れた。

なにかのメタファーであるゴジラが人類の脅威として立ちはだかる直近の日本産作品とは全くコンセプトが違うので、変に構えることなく肩の力を抜いて映像を楽しめる。

かわいいシーン
・サービス精神溢れるのコングのシャワーシーン
・コングに尻尾掴まれて引きずられるゴジラ
・コングの言うことは全然聞かないのにモスラが出てきたら大人しく従うゴジラ
・鍋に入る猫の如くコロッセオにすっぽり収まって寝るゴジラ
・熱線の命中率が頼りないゴジラ
・壁画のわかりやすさ

悲しかったシーン
・銀歯が馬鹿にされる(モンスタールッキズム)
keeeeet

keeeeet