ジョンスペ

ゴジラxコング 新たなる帝国のジョンスペのレビュー・感想・評価

2.4
東宝チャンピオンまつりの怪獣プロレスを金かけてやる作品なのだが、ゴジラとコングをどうやって闘わせるか、そのための設定をどうするかを今さらマジメに考える気がないのか、とにかくリアリティは一切ない方向に振り切り、すべてにツッコミどころが用意されている。予告では不穏さを感じさせた劇伴ウェルカム・トゥ・マイ・ワールドも本編オープニングではいたってポップに流れて、作品のノリを象徴する。

主役はコングということもあり、みなさんご指摘のとおり、5月公開の猿の惑星新作を観に来ちまった?と錯覚。思いつくものをなんでもかんでもぶっ込みました!なだけで目新しさがなく、話もおもしろくはないのだが、遭遇したミニコングを児童虐待もなんのその、足を掴んでぶん回すところでは爆笑。 最強の怪獣はアンギラス・ミーツ・バルゴンだとか、モスラがコオロギかGかというキモさで味方に見えないとか、リオで何十万人死んでんだ?とか、未知の古代文明をアジア人にするのは中国資本のレジェンダリーとしては少し気を配れよとか、制作者の思惑通りいちいちツッコんでしまった…。

やはり人間、怪獣、地底文明と、言葉は通じない同士でも意思を疎通して力を合わせようというのがテーマかな(たぶん)。